マーケットトレンド の スペインの食品酸味料 産業
製菓製品への用途拡大
菓子類は依然としてスペインで最も人気のある商品カテゴリーのひとつである。大手チョコレート・菓子メーカーによると、スペイン全土で砂糖菓子の需要が急成長している。この成長により、菓子分野における食品酸味料の需要が高まっている。リンゴ酸、フマル酸、乳酸、クエン酸などの食品酸味料は、菓子産業で主に使用されている。さらに、乳酸のような他の酸は、ハードキャンディーの糖転化やソフトキャンディーのゼラチン分解を抑えるため、菓子製品に特に有益である。菓子製品の消費量の増加と相まって、酸味料の使用に関連する利点が、この国の菓子分野における酸味料市場を牽引する主な要因となっている
リン酸が市場で大きなシェアを占める
農務省によると、スペインの家庭によるコーラ飲料、発泡性飲料水(ソーダ)、レモン飲料、オレンジ飲料の消費量は毎月かなりの割合で増加している。例えば、コーラ飲料の消費量は2018年1月の6,342万kgから2018年12月には7,933万kgに増加した。これは、食品グレードのリン酸メーカーが、酸味料だけでなく防腐剤としても使用されているため、同国の飲料業界からの需要増に対応するために提供品を拡大するための有利な市場を提供する。さらに、DBK Sector Observatoryのデータによると、2018年の食肉加工品輸出額は11億600万ユーロで、2009年の2倍、2017年より3.6%増加している。輸出市場とは別に、スペインの消費者も食肉加工品への支出を増やしており、2017年と比較して2018年は3.3%増となっている。 同国の食肉加工品市場の力強い成長は、食肉加工品の保存期間を延ばすための保存料として使用されているため、食品用リン酸の需要を増強しているもう1つの要因となっている