マーケットトレンド の 製材された木材 産業
増加する挽き材生産と輸出の可能性
- 世界の製材生産量は需要の増加により増加している。FAOの統計によると、2021年の世界の製材生産量は前年比1.9%増加した。製材生産量の増加は主に、製材が広く使用されている家具・建設セクターの急速な発展によってもたらされている。
- また、人口の増加、急速な都市化、所得水準の変化なども、製材の生産と輸出の可能性を高める要因となっている。この勢いは今後も続き、世界の最大生産国、最大輸出国、最大輸入国は、近い将来、生産量と取引量がさらに増加すると予想される。
- 壁、天井、床、家具、階段、窓、ドアなどの表面材として、また特徴的な装飾品として、小規模な民間施設から大規模な公共施設や公的施設まで、インテリアにおける木材の需要が世界中で高まっていることが、輸出の伸びを促進している。主要生産国の良好な気候条件や建設セクターからの木材需要といった要因が市場を支えている。
アジア太平洋地域が製材市場を支配
- アジア太平洋地域は世界市場で最大の製材市場である。中国は同地域における製材の主要消費国のひとつである。国連食糧農業機関(FAO)の統計によると、2021年の同地域の製材生産量は前年から0.7%増加した。2021年には、アジア太平洋地域は世界の生産量の32.0%を占める。
- 2021年には、アジア太平洋地域は5,680万m3の製材品を輸入し、169億米ドルに相当する。同地域の2021年の輸入額は、主に建設と家具部門に牽引された消費需要の増加により、前年比11.9%増加した。
- 同地域で消費される木材のほとんどは、製紙、ファイバーボード、パーティクルボード、家具、合板の製造などの産業で使用された。製材品の輸入は、数量では主に針葉樹であったが、金額では広葉樹が針葉樹を上回った。消費量の増加は主に、製材が広く使用されている家具セクターの需要が急増したことによる。したがって、上記の要因がこの地域の市場を牽引している。