マーケットトレンド の メキシコのファクトリーオートメーションとICS 産業
ロボティクス部門が大きな成長を遂げる
- メキシコは主に自動車メーカーや自動車部品メーカーの生産拠点であり、米国や、最近では南米への輸出も増えている。メキシコの経済規模は2兆4,500億ドルで、世界第15位であり、BMW、メルセデス、アウディ、フォード、クライスラー、日産など20以上の自動車組立工場がある。BMW、メルセデス、アウディ、フォード、クライスラー、日産を含む20以上の自動車組立工場があり、現地工場には品質向上、安全性向上、スループット向上を求める圧力が強まっている。
- メキシコの製造業は近年、生産性向上のために大幅なデジタル化を推進しており、その主な要因は、世界第7位の自動車メーカーである同国の自動車部門にある。メキシコはトラクタートラック生産の94.5%を米国に輸出しており、世界有数の輸出国となっている。
- 2020年6月の米国、メキシコ、カナダ間のUSMCA貿易協定の実施により、北米の隣国間で以前から確立されていた自由貿易規制が更新され、この3カ国の自動車産業におけるすでに存在するパートナーシップは、この新たな局面でさらに成長すると予想される。
- そのため、メキシコの製造業、とりわけ自動車製造部門は、同国をラテンアメリカにおける技術革新とテクノロジーの強国のひとつにしている。同国の成長する製造業を支援するため、自動化推進協会(A3)は、ロボット工学を活用した製造部門の普及を支援するA3メキシコを立ち上げた。
公益事業部門が大きな成長を遂げる
- エネルギー省によると、メキシコの発電部門は2030年までに2039.89億MXNを超える投資が見込まれており、そのほとんどが発電施設と送電インフラに振り向けられる。
- CFEは2020年3月、総設備容量4,322MWの天然ガス複合火力発電所6基の建設に向けた国際入札を実施する意向を発表した。さらに、電力需要の増加に対応して、国内の天然ガス火力発電施設の数は増加する可能性が高い。
- 例えば、メキシコ連邦電力庁(CFE)は2020年12月、モレロス州中部にある長らく建設が遅れていた642MWのフエクスカ複合火力発電所が発電を開始したと発表した。
- 更新や新設プロジェクトに牽引される形で、同国の公益事業部門におけるこのような前向きな投資シナリオにより、ファクトリー・オートメーションと産業用制御システム・ソリューションの需要は急速に伸びると予想される。