マーケットトレンド の リビアの石油とガスの中流 産業
パイプラインセクターの成長は停滞を続ける
- 同国ではパイプライン分野がかなり発達している。パイプラインの大半は、油田とガス田を国内各地に結び、そこで石油やガスを精製して輸出している。同国からの輸出の大半はヨーロッパ諸国向けだ。
- 2019年現在、リビア沿岸ガスパイプラインは日量3億7000万立方フィートの容量を持つ国内最大のガスパイプラインである。このパイプラインは、国内で最もガス密度の高い地域のひとつに天然ガスを供給している。
- 同国における天然ガスの生産量は、2017年の石油換算820万トンから2018年には840万トンと、2.2%増加した。石油輸出額は約171億4,100万米ドルである。天然ガスの生産量の増加は、川中産業にプラスの影響を与える。
- したがって、パイプライン容量の伸びは、この分野への投資が少ないため、予測期間中も停滞すると予想される。
石油・ガス生産の増加が市場を牽引
- 同国の石油生産量は、2017年の4,380万トンから2018年には4,750万トンと、8.7%増加した。同国における原油生産量の増加は、同セクターに一定の成長をもたらすと期待されている。
- リビアで最も不可欠な原油ブレンドのひとつがアムナで、API比重37.0の高品質で硫黄分0.17%の低硫黄原油である。この油種は品質が優れており、精製に必要なメンテナンスや設備も少なくて済む。
- ワファ・メリタ・オイル・パイプラインは、石油とコンデンセートのパイプラインで、少なくとも日量12万バレルの能力がある。このパイプラインは、国内最大級の石油パイプラインである。
- リビアの石油・ガス中流産業は、石油・ガス生産の増加が見込まれることから、予測期間中に若干の成長が見込まれる。