マーケットトレンド の インシュアテック 産業
世界のインシュアテック企業の主な動向
デジタル・テクノロジーは次々と業界を破壊している。しかし、ほとんどの保険会社のDNAにはイノベーションはない。規制が既存保険会社の試行錯誤を抑制している一方、競争が限られているため、その必要性が特にないのだ。現在のビジネスをデジタル化することで、短期的には大きな価値を獲得する機会があるが、同時にデジタル技術を活用してイノベーションを起こし、新たなビジネスを構築できなければ、保険会社は取り残されてしまうだろう。デジタル化とユビキタスなデータ通信によって、企業はグローバルなサプライチェーンを構築できるようになった。インフォグラフィックは、特定のイノベーションへの投資を計画している世界の保険会社の割合を示している
保険テック企業への投資に関する洞察
大手保険会社にとっては、レガシーな問題など、すでに多くの課題を抱えているため、イノベーションを起こすのは難しい。しかし、ゲームに参加するために、彼らはIT支出を調整し、インシュアテック・スタートアップと協力することでそれを活用している。レガシー・プレーヤーだけでなく、インシュアテックは投資家も惹きつけている。インシュアテック新興企業への全体的な投資は、2013年の3億米ドルから2017年には22億米ドルに増加し、年平均成長率は69.2%であった。2015年のピーク時には27億米ドルに達した。保険テック企業へのアーリーステージ投資額は年々増加傾向にあることが確認された。アーリーステージ(シード/シリーズA)の資金調達は、2017年に行われたインシュアテック案件数の60%以上を占めたが、資金調達額は30%程度にとどまった。アーリーステージの資金調達は2013年から2017年まで年平均成長率50%以上で増加している。2017年のディールの46%は北米で行われ、次いで欧州であった。世界的な投資では、損害保険セグメントが最も多く、次いでマルチライン保険セグメントと医療保険セグメントが続いた