マーケットトレンド の アジア太平洋地域のプレバイオティクス成分 産業
食品と飲料を強化するプレバイオティクスの獲得需要
プレバイオティクス成分は機能性食品成分であり、脂肪の代替や代用(肉製品、乳製品など)として、またカロリー値の低減(無糖チョコレート、肉代替品)、保水能力(ベーカリー製品)などの特性により、食品に幅広く利用されていると考えられている。また、食品の食感や粘性を改良するためにも使用される。さらに、プレバイオティクス成分は、潤滑性を高めることで低脂肪肉製品の食感を改善する
Sensus社やIngredion社などのメーカーは、FOSのような革新的な代替甘味料を開発し、加工食品や飲料の糖分を大幅に削減している。イヌリンは最も広く実証されているプレバイオティック食物繊維で、水溶性食物繊維の特徴を備えている。前述の要因から、プレバイオティック成分はアイスクリーム、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品に多く使用されている。イヌリンを使用して製造されたチーズは、低脂肪チーズよりも硬くなく、弾力性、凝集性、噛み応えがあり、全乳から製造されたチーズに似ている。このことが、チーズ製造へのイヌリンの応用を後押しし、プレバイオティクス強化食品への大きな需要をもたらしている
アジア太平洋地域で最も成長著しい市場、インド
インドでは2011年以降、菓子、乳製品、冷菓、アイスクリーム、焼き菓子、シリアル、チョコレート、肉製品にプレバイオティクスの規制認可が認められているため、プレバイオティクス原料は乳製品、次いでシリアルに幅広く使用されている。インドでは3,700万人以上の糖尿病患者と4億人以上の太りすぎの人がいるため、低糖食品に対する需要が高まっており、これがプレバイオティクス原料の需要を引き続き押し上げると予想される。また、キシロオリゴ糖(XOS)などの新規プレバイオティック成分の導入に向けた企業の研究開発が活発化していることも、市場の成長を後押しするとみられる。インドでは生活習慣病が憂慮すべき勢いで増加している。その結果、市場では強化食品の需要が増加している